契約すべき不動産会社はどうやって見極めたら良いか?

優良不動産会社の見分け方

不動産を売却する経験は一生に一度あるかないか。絶対的な経験値がないのはもちろん、学ぶ機会もほとんどありません。

売却の際には必ず不動産屋が仲介として入ることになります。つまり不動産会社はあなたと一心同体になると言っても過言ではありません。

トラブル無く、そして高く売るためには、この仲介業者として間に入る不動産屋さんの選び方がとても重要になるということです。

ここでは失敗しないのはもちろん、高額売却するために売り主自身が知っておくべき情報と、肝心の不動産会社にヒアリングすべき情報について、不動産屋に努めていた経験を元に分かりやすくまとめています。

不動産屋の選び方と売り主としてやるべきことは3つ

売る前には必ず売却物件の査定をしてもらうことになりますが、そこで査定をしにきた担当者に対してこちらが確認すべきポイントが3つあります。

家、土地、マンションどの場合でも当てはまりますので、下記ポイントを必ずチェックするようにしてください。

  1. 売却理由や希望条件を伝えて、それに対してどう答えるのか?
  2. 得手不得手のチェックと具体的にどうやって売るのか?
  3. 1社だけに査定を任せない、複数査定は必須

①売却理由や希望条件を伝えて、それに対してどう答えるのかチェック

状況や希望を明確に伝える
面談で希望の条件をしっかり伝えよう

ご自身の売却物件情報を正確に伝えることからスタート。下記7項目を参考に。

  1. 売却理由はなにか
  2. 住宅ローンは残っているか
  3. いつまでに売りたいか
  4. 元々いくらで購入した物件か
  5. 所有者は誰か
  6. 住み替えの場合、もう新居は決まっているか
  7. いくらで売りたいのか

この7つの情報の中で、不動産屋が特に聞きたいと思っているのは1、2、3番。もちろん4~7の情報も加味して担当者は動きますのでそれぞれ重要な情報です。

「1.売却理由は何か」

例えば相続物件の場合は申告期限が10ヶ月以内と売却時期のリミットが決まっているため、手続きなども考えてできるだけ早めに売らなければいけないな、という考えが浮かびます。

「2.住宅ローンは残っているか」

もし残っている場合なら売却価格に直接影響することに。ほとんどの不動産会社は、ローン残高が売却価格の下限だろうと考えます。

「3.いつまでに売りたいか」

もしいつまででもいいというなら話は別ですが、特別な条件やどうしてもここまでには売りたい、などの理由がある場合、不動産屋もそれなりの戦略を考える必要が出てきます。

「4.元々いくらで購入した物件か」

これも査定価格に直接する条件。相場やその時の市場動向がありますが、高い家よりも安い家のほうが高く売れるケースは稀です。

「5.所有者は誰か」

直接的な権利に関わる情報のため、担当者も所有権を持っている人間と話をしたいと思っています。

「6.住み替えの場合、もう新居は決まっているか」

もし新居が決まっているなら、それまでに売却を進めなければいけないと考えます。新居が決まっていない場合なら、担当者としては次の家を勧められるチャンスとも考えます。

「7.いくらで売りたいのか」

売り主が相場感をバッチリ持っていない限り、多くの場合で売り主と不動産会社が設定する価格には幅が出ます。しかしこちらとしては大体これくらいで売りたいと思っている希望はちゃんと伝えましょう。

大切なのはこれらの情報に対して担当者はどう答えるか?です

この情報を伝えた時に、査定に来た担当者がどういう反応を示すのかによって、選ぶべき不動産会社を決める重要な選定基準となります。

不動産売却は人生の中でもっとも大きな取引。その重大な局面でパートナーとなるべき不動産会社が適当な話をしたり、こちらを素人扱いする時点で「絶対に」組むべき相手として選んでは行けません。

そんな会社は「この物件を売っていくら儲けるか」しか考えておらず、こちらの立場になって考えてくれるパートナーには成りえないからです。これは勤めていた経験上、ものすごく重要だと思っています。

選んではいけない担当者の対応についても知っておきましょう。

担当者が話してばかりでこちらの話を聞かない
こちらの話を全然聞かない担当者はNG

話を聞かない担当者はダメ

当たり前の話ですが、媒介契約をすべき不動産会社はユーザー、つまり売り主の希望や意志を最大限汲んでくれる会社である必要があります。

「査定額はこれくらいです」「費用はこれくらいです」は重要な情報ですが、それ以前にこちらの話と意図をしっかり理解してそれに向けて努力してくれる会社で無ければ、後々必ず後悔することになります。

「こちらはプロです、なんでも知ってます、お任せ下さい」しか言わない

売り主は何も分からないし、判断できないから色々質問するわけです。それに対して「大丈夫です」しか答えないような担当者はNG。不動産屋だって全部が全部分かるわけではなく、判断できないことだってあるのです。

それをロクに調べもせず「安心して下さい」だけ言っているような会社はただの怠慢。「一度きちんと調べてから回答します」「上司に確認しますので少しだけお時間いただけますか?」と返答できる担当者が良い会社です。

宅地建物取引主任者の資格を持っていない

資格がなければ査定ができない、というわけではありません。しかし契約書に記名、捺印できるのは宅建主任者。担当者がダメというより資格がないスタッフを査定に向かわせている段階で選ぶべき会社ではありません。

「もう買いたいお客さんがいます!」をすぐ言ってくる業者

「このエリアで既に物件を探している方がいらっしゃいます!間取りは3LDKで希望金額は5000万円です!」などと超具体的な内容を持ちかけてくる業者には注意。もしかしたらその希望者さん、いないかもしれません。

はるか昔にそういう希望者がいたことを餌に、あなたの物件をなんとか獲得して、実際には「もうご購入されたあとでした」と契約後に伝える手口も実際には横行しているのです。

仲介手数料無料をウリ文句にしている業者

手数料無料ならかなりお得だ!と考えがちですが、仲介手数料無しで不動産会社は成り立ちません。この場合は本当に手数料は掛かりませんが、カラクリとして「買い手から仲介手数料を取る」ことが前提条件となっています。

この場合、レインズ(不動産業者のみ見れるポータルサイト)に掲載されない可能性があります。つまり他社不動産会社の目に触れること無く、その会社だけで販売宣伝が行われるということ。広告されるエリアが圧倒的に狭いということです。

自分たちだけで宣伝活動を行えば必然的に買い手の手数料は自社に入るためにこのような手法を取っているということ。売り主としては広く宣伝してもらわないと困りますよね。

基本的なことも含めて一般には分からないカラクリも存在します。査定の時の担当者の話しぶりや姿勢は必ずチェック、上記事項を参考にしてみて下さい。

②得手不得手のチェックと具体的にどうやって売るのかのヒアリング

得意物件・売り方・実績を聞く
自己物件が担当者の得意物件かどうか

不動産屋にはそれぞれのカラーや特色、強みや弱み、得意な物件不得意な物件があります。

例えば、

  • 売買の仲介全般が得意
  • 商用不動産の仲介が得意
  • 倉庫物件の仲介が得意
  • 賃貸の仲介が得意
  • マンションが特に得意

などです。

またタイプ別で見ても、

  • 住宅以外の土地物件や土地仲介が専門
  • 大家業が専門
  • 転売収益物件が専門
  • 新築や一戸建てを建設、販売が専門
  • 仲介のみが専門

などなど。

自分がマンションを売るのに商用専門の業者が来ても困るし、商用不動産の仲介が得意な会社に任せることもできません。

以前私がマンションの取引をした時に、賃貸専門の不動産会社の担当者が買主さんを連れてきました。なんでも仲が良い不動産会社なので安心して任せた、とのことでしたが…

結局賃貸専門の不動産屋さんは売買の段取りや必要なことが全然分かっておらず、こちらが全部説明を行ったことで何とか事なきを得ましたが、買主さんは終始不安そうな表情を浮かべていました。「本当に彼に任せて大丈夫だったのか?」と言わんばかりに…

どうやって売ろうと思ってるのか?具体的にヒアリングしてください。

仲介業者を選ぶ際に重要なのが「販売戦略」です。契約前には下記の内容を必ず聞いてみて下さい。

なぜこの査定価格を付けたのですか?

売却物件に値付けされたら、必ずその価格の根拠を聞きましょう。手口として、初めは高い査定価格を付けてなんとか契約自体を引っ張り、その後「この価格では売れなかったので」と値下げに必要性を訴えてくるケースがあります。

  • 直近の相場価格の実データ
  • 近隣物件の過去取引事例データ
  • 現在の路線価のデータ
  • その不動産屋が考える販売戦略の具体的な資料

数字を元にした明確な根拠や、具体的な販売戦略資料などを作成して持ってくるような業者であれば合格。というか最低限行うべき顧客への情報でもあるので、それらをしっかり明示してくれる業者であれば安心できます。

今までどんな物件を売ってきたのですか?

何はもとより、これまでその不動産屋がどんな物件を扱って、相場に対してどれくらいの価格で販売してきたのかは、いわばその業者の成績表みたいなもの。

過去の実績を見て魅力的な販売がされていれば安心できるし、それ以上の信用材料はないとも言えます。

これまで同じような物件を販売したことはありますか?

もしこれまでに同じような物件を販売した経験があって、さらに相場価格よりも高く売ったことがあるなら、同様にあなたの物件も高く売れる可能性は高まります。

その時の背景や売れた経緯、取った戦略などがあるようなら併せて聞いてみましょう。より安心感に繋がるはずです。

「私の物件に対して具体的な販売方法をお持ちですか?」

レインズへの掲載やチラシ作成はある意味当たり前。例えばこれまでどんなチラシを配って、どうやって人の目に触れさせてきたのか?インターネット広告を配信する予定はあるか?自社の公式HPには掲載されるか?またそのHPのアクセスは?なども聞いてみましょう。

他にもリフォームの有無など必要ならなぜリフォームするのか、地域性や顧客属性などを踏まえて考えているのかなどもヒアリングすると良いですね。

「もし売れない場合、買取のシステムはありますか?」

物件と価格設定次第にはなりますが、やはり条件が悪かったり価格設定が市場とあっていなかったために売れ残る物件も必ずあります。どうやっても売れない物件はあるのです。

その場合、契約した不動産会社が買取りをしてくれたり、買い取りができる流れを持っていたりすれば、最悪でもあなたの物件は売れることになります。

ただしその場合、相場に対して7割ほどの価格になってしまうことは前提として知っておいて下さい。

人によっては突っ込んだ質問がしにくいという場合もあるでしょう。そのことを理解していて、不動産屋からから上記のような話をしてくるかどうかも大きな見分けポイントになります。

③1社だけに査定を任せない、複数査定は必須

一括査定で複数社に査定をしてもらう
価格アップは複数社がキモ

1社だけで査定をしてもらうのは正直愚の骨頂。つまりそれは不動産会社のいいなりになるしか選択肢が無くなることを指しています。

また自分ではなかなか相場感が分からないため、提示された査定額が相場に対してどうなのかも分かりません。

よく、「一括査定=高く売れるわけではない」といったことが本などにも書かれていますが、もちろんその通り。

ただしここまで書いたチェックポイントを理解しておけば、どの業者がどれくらい対応してくれるのかを判断するためには、一括査定を使うのはかなり有益なのです。

もちろん自分で1社ずつ回って聞く後方でも構いませんが、大手から中小までくまなく聞きに行くのは現実的ではありません。

契約すべき不動産会社の見極めのためにも、たくさんの業者を比較して査定してもらった上で、金額だけではない条件をしっかりチェックできることを考えれば、一括査定はかなり有効なツールと言えます。

不動産屋次第で数百万円の差額が出る。

私が担当したケースが下記。

以前私が関わったマンション物件で、売り主さんの希望は4500万円、でも実際に査定に出したら4000万円だと言われて駆け込んできた方がいらっしゃいました。

調べてみると確かに相場通りで行けば4000万円が妥当。けれどもさらによくよく調べてみたところ、該当エリアには新築物件が多く売り出され始めており、従来相場よりも高値を付けても行けると判断。

結果4380万円で売り出したところ、スグに買い手が付いてかなり喜ばれた経験があります。

あのまま他社の4000万円でも売れていたでしょう。この時は380万円分の損が出たかどうかでしたが、担当する不動産屋の根拠ある価格設定次第では500万や800万円の差額は普通に出るものです。

まとめ

一括査定を利用したことで手数料が発生したりはしませんので安心して使ってみて下さい。

1,000社以上に情報発信できて依頼を掛けられるのでコレ以上の効率化ツールはないと言えます。

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